
この国名の起源については様々な説がある。例えば、サンスクリット語で「高地」を意味する「ブーウッタン」説があるが、インドの側からの呼称で、インドからみればブータンは標高の高いところに位置していることによる。ブータンの人々は自国を「ドゥック・ユル」と呼ぶ。これは13世紀以降、仏教のカギュ派に属するドゥック派を国教としてきたので、自分たちをドゥクパ(カギュ派の中のドゥク派)、自国を「ドゥクパの国」(雷龍の国)と呼んでいる。

国土は標高差が非常に大きく、南部の標高100mから北部の7,550mにわたっている。気候の多様性もはっきりとしている。ブータン南部は一般に暑く、湿気が多い気候であり、北部では万年雪が残る高山気候である。谷の多いブータンでは標高によって谷ごとに気候が変化することも多い。降雨量はレインシャドウ効果により短い距離で変化する。年間降水量はほとんどが雨期(モンスーン期:6月半ばから9月)に集中している。年平均降水量は、南部国境地帯で3,000-5,000mm、南部ヒマラヤ斜面地帯では1,200-2,000mm、内陸中央峡谷地帯で500-1,000mm、4,000m以上の高山地帯では500mm以下となっている。