マタギの活動時期は冬季~春の芽吹き前の季節に集中している。狩猟の対象は換金効率が高いツキノワグマやニホンカモシカが主だが、昭和初期には乱獲の影響からニホンカモシカが天然記念物に指定されて狩猟が禁じられ、ニホンザルなども乱獲の影響から姿を消していた。そのため、時代が降るに連れて換金効率の高い自然とクマに狙いを絞って狩猟するマタギが多くなった。マタギ=クマ猟師のイメージは、ニホンカモシカやニホンザル等の比較的小型の獣が狩猟対象獣から外された故のイメージであるといえる。 ツキノワグマの胆嚢、いわゆる熊胆は古来から「万病に効く薬」と信じられており、「熊の胆一匁、金一匁」と称された。胆嚢だけでなく、ツキノワグマは毛皮や骨、血液、脂肪までもが、薬や厄除けのお守りとして余すところ無く高値で取引された。まとまった現金収入が見込めない山間僻地の住人たちにとって、クマがもたらす現金収入はまさに生命線であったといえる。
マタギの活動時期は冬季~春の芽吹き前の季節に集中している。狩猟の対象は換金効率が高いツキノワグマやニホンカモシカが主だが、昭和初期には乱獲の影響からニホンカモシカが天然記念物に指定されて狩猟が禁じられ、ニホンザルなども乱獲の影響から姿を消していた。そのため、時代が降るに連れて換金効率の高い自然とクマに狙いを絞って狩猟するマタギが多くなった。マタギ=クマ猟師のイメージは、ニホンカモシカやニホンザル等の比較的小型の獣が狩猟対象獣から外された故のイメージであるといえる。 ツキノワグマの胆嚢、いわゆる熊胆は古来から「万病に効く薬」と信じられており、「熊の胆一匁、金一匁」と称された。胆嚢だけでなく、ツキノワグマは毛皮や骨、血液、脂肪までもが、薬や厄除けのお守りとして余すところ無く高値で取引された。まとまった現金収入が見込めない山間僻地の住人たちにとって、クマがもたらす現金収入はまさに生命線であったといえる。