ヒマラヤ山脈はインド亜大陸とチベット高原の気候に重大な影響を及ぼしている。 ヒマラヤ山脈は非常に冷たく乾燥した北極風がインド亜大陸に南に吹きつけるのを防ぎ、南アジアを他の大陸の同じ緯度の地域より温暖にしている。
ヒマラヤ山脈は北上するモンスーンを遮断し、テライ・ベルトで大量の降雨を発生させる原因となっている。この降雨はヒマラヤ南面のほとんどの地域にあり、雨季の大量の降雨はヒンドスタン平原に豊富な水をもたらしている。またこれによって中央アジアは降雨量が少なくなり、タクラマカン砂漠やゴビ砂漠を形成する原因となっている。
冬季になるとイランの方から激しい気流が発生するが、ヒマラヤ山脈はその気流を遮断、カシミール地方に降雪ともバンジャブ州と北インドに降雨をもたらす。
ヒマラヤ山脈は冬季の冷たい北風を遮るが、一部がブラマプトラ川流域に流れ込み、インド北東部とバングラデシュの温度を下げる。この風が原因となり、これらの地方に冬季の間、北東モンスーンが起きる。