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Perfumeが世間一般から広く認知されるきっかけとなった「ポリリズム」がリリースされる際、中田の曲作りに対する熱意が感じられるエピソードがある。この曲はNHK・公共広告機構のCMで使用されることが決定していたが、アミューズは当初、「『ポリリズム』はあまりにも派手で、カッコ良すぎる」という理由でリリースに反対していた。特に、「ポリリズム」には曲中、異なる拍子を同時に演奏することで独特のグルーヴ感を生み出す作曲・演奏の技法が挿入されている部分があり(このリズムを音楽用語で実際に『ポリリズム』という)、事務所側はこの部分の挿入に難色を示していた。Perfumeのマネージャーがアミューズ側のこれを中田に伝えたところ、中田は強く反発し、「僕が行きます。行って説明します」と自らアミューズの事務所に赴き、「今の若い世代はどんどん新しいものを取り入れるから、若い子の音を聴いてそれに合わせるのでは遅い。クリエイター側はそれより先のことを考えて作るくらいでないとダメだ。」などと力説し、『ポリリズム』部分を含めた上での楽曲のリリースを強く求めた。このため、アミューズは中田の熱意ある説得に折れる形で、『ポリリズム』を含めた状態での「ポリリズム」のリリースを認めることを決断した。
結果的に、「ポリリズム」はヒットを遂げ、これをきっかけにPerfumeは現在の地位を築くこととなった。中田自身は、Perfumeのブレイクのきっかけとして、「クラブ音楽からポップスとして成立しそうな部品を落とし込んだ曲作りを行い、ポップスとしては新鮮に、クラブを意識していないため逆にクラブでは盛り上がり、そのどちらにも被らないところがウケたのでは?」と述べている。Perfumeのブレイクを受けて中田は、アイドルという環境を逆手に利用した音楽的な挑戦は1つの目的を遂げたとコメントしている。そしてPerfumeのこれからについて、中田ヤスタカのPerfumeに対しての楽曲製作をサポートするヤマハミュージックパブリッシングの中脇雅裕プロデューサーは、「一つには海外進出を狙っている」とコメントした。
当初は中田との信頼関係がうまく築けなかった3人も、現在はPerfumeを形づくる上で中田の存在が欠かせないと話し、「中田さんの曲をやらなくなる時はPerfumeの終わる時です」と語るなど、中田に対して全幅の信頼を寄せるようになっている。