マンデルブロ集合とは、 複素平面上(数学における複素数の幾何学的表現)の集合、またはそれを複素平面上にプロットしたフラクタル図形。左の漸化式で定義される複素数列 {zn}n∈N が n → ∞ の極限で無限大に発散しないという条件を満たす複素数 c 全体が作る集合のこと。
複素数 c を複素数平面上の点として表すと、この平面上でマンデルブロ集合は自己相似的なフラクタル図形として表される。 右に示した 4 つの図は複素平面上でのマンデルブロ集合である。右下が全体像、他の 3 つの図は各部の拡大像である。図中の黒い部分がマンデルブロ集合に相当し、周囲の色は発散する速さを表している。
複素平面上においてマンデルブロ集合の大半の面積を占めるのは、原点を含むカージオイドに無数の円が外接し、その円にさらに無数の小さい円が外接することを繰り返してできる、自己相似的な図形である。さらに、拡大すると、この自己相似的図形に類似した「飛び地」のような図形が無数に見られるが、これらを含めマンデルブロ集合全体が連結であることが証明されている。