ミランダ(Uranus V Miranda)は、天王星の第5衛星。天王星の5大衛星(ミランダ、アリエル、ウンブリエル、チタニア、オベロン)のうち、最も内側を回る最小の衛星である。ミランダという名前は、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「テンペスト」に登場するプロスペローの娘にちなんで付けられた。
ミランダは、表面が氷に覆われている。ミランダの内部はメチル基を含む有機化合物や珪酸塩岩によって構成されており、密度は低い。ミランダの表面には、深さ20km以上に及ぶ巨大な渓谷が縦横無尽に走っており、つぎはぎのように見える地域では過去に破壊的な地殻変動があったことを示す。過去に何度もバラバラになって、再び寄せ集まったとされる。このような地殻変動の原因は、天王星の潮汐力による作用が大きいと考えられているが、巨大な質量を持つ天体の接近によって破壊された痕跡も見つかっている。右写真は、太陽系で最も落差の大きいヴェローナ断崖。落差は、約5km-10km。