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Channel: スチャラカでスーダラな日々
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土星の環

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土星の環の全景
2006年9月15日、土星食の日にカッシーニによって撮影された土星の環の全景(明るさは誇張)

構成する粒子の径に応じて彩色した画像土星の環は、太陽系で最も顕著な惑星の環。μm単位からm単位の無数の小さな粒子が集団になり、土星の周りを回っている。環の粒子は全て水の氷で、塵やその他の物質が少量混入している。

環からの反射光によって土星の視等級が増すが、地球から裸眼で土星の環を見ることはできない。ガリレオ・ガリレイが最初に望遠鏡を空に向けた翌年の1610年、彼は人類で初めて土星の環を観測したが、ガリレオはそれが何であるかはっきり認識することはなかった。1655年、クリスティアーン・ホイヘンスは初めて、それが土星の周りのディスクであると記述した。

密度の濃いメインリングは、土星の赤道から7000kmから8万kmの距離に広がっている。最も薄いところで約10m、最も厚いところで約1kmと推定されている。99.9%が純粋な水の氷であり、不純物としてソリンやケイ素を含む。メインリングを構成する粒子の大きさは、主に直径1cmから10m程度である。

宇宙探査機カッシーニからのデータは、土星の環は、惑星の大気とは独立した自らの大気を持っていることを示している。この大気は、太陽からの紫外線が環の氷と反応して生じる酸素分子(O2)から構成されている。氷と紫外線の化学反応は、酸素分子以外に水素分子(H2)も生成される。酸素分子と水素分子の大気は非常に希薄で、全ての大気を環に蓄積されると、1原子の厚さとなる。環には、またOH(水酸化物)の大気もある。酸素と同様に、この大気は水分子の分解によって生成するが、その原因は紫外線ではなく、エンケラドゥスからのエネルギーを持ったイオンの放出である。この大気は非常に薄いが、ハッブル宇宙望遠鏡を用いて検出できる。

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