Quantcast
Channel: スチャラカでスーダラな日々
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7530

土星の大気

$
0
0
2011年に惑星規模で発生した嵐の帯
2011年に惑星規模で発生した嵐の帯

嵐の帯を拡大土星の外層大気は96.3%が水素分子、3.25%がヘリウム分子である。アンモニア、アセチレン、エタン、プロパン、リン化水素、メタンも土星大気中から検出された。上空に見られる雲はアンモニアの結晶であるが、下に行くと硫化水素アンモニウム (NH4SH) や水へと変わる。太陽からの紫外線は上層大気層でメタンの光分解を起こし、化学反応でつくられた各種の炭化水素が渦巻きや拡散を通じて惑星内部へ運ばれる。この光分解のサイクルは土星の季節変化の影響を受ける。

土星の大気は帯状の模様を見せるが、赤道近くで淡い幅広になる特徴を持つ。土星の細かな雲の模様は、1980年代の探査機ボイジャーが到達するまで観測された事は無かったが、その後は地球から望遠鏡を用いた観測が詳細を明らかにした。

土星に吹く風は太陽系で2番目に速い。ボイジャーの観測によると、最も速いものは偏東風で速度は1800km/hに達する。2007年、探査機カッシーニが土星の北半球で天王星のような輝く青い色の部分を発見。これはレイリー散乱によって引き起こされたと考えられた。赤外線による観測から、土星の南極点には他の太陽系天体には見られない暖かな極渦がある事が分かった。土星の表面温度は通常-185℃前後だが、この渦は暖かい時には-122℃にもなり、土星表面で最も高い気温になると考えられている。

2009年にカッシーニが撮影した土星
2009年に探査機カッシーニが撮影した土星

Viewing all articles
Browse latest Browse all 7530

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>