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Channel: スチャラカでスーダラな日々
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シューメーカー・レヴィ第9彗星

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ESA - Hubble - hst15 sl9 - Comet Shoemaker Levy Impacts, 56s

木星に残った衝突痕シューメーカー・レヴィ第9彗星は、1994年に木星に衝突した彗星。通常の彗星とは異なり、彗星核は長さが1分ほどの棒状に見え、棒の中に幾つかの点が光って見えた。

発見して間もなく、観測データから軌道を計算した結果、いくつかの興味深いことが判明した。木星の周りを回る軌道をとっており、彗星が惑星に捕獲される現象が実際に観測されるのはこれが初めてであった。

過去の軌道を計算すると、1917年に土星に接近し、太陽系のより内側へと軌道が変わり、1960年頃に木星に捕獲され、1992年7月には木星にその直径の1.2倍まで接近していたらしい。この木星への接近の際にロッシュ限界を突破、潮汐力によって核が砕け、少なくとも21個の破片が連なっている。核が棒状に見えたのはこのためであった。

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したシューメーカー・レヴィ第9彗星彗星の分裂核は、1994年7月16日から7月22日までの間に、相次いで木星の大気上層に衝突した。これは史上初めて多数の人々が目撃した、地球大気圏外での物体の衝突の瞬間であった。

この衝突は地球から見て木星の裏側、輪郭から見て数度向こう側で起きたため直接の観測はできなかったが、衝突時の閃光が木星の衛星に反射されたものを観測するほか、わき上がるキノコ雲の観測、赤外線による閃光の観測などが行われた。観測には地上の巨大望遠鏡と、ハッブル宇宙望遠鏡やガリレオ探査機などの人工衛星が動員された。衝突痕は小型望遠鏡でも観測できたため、各地でも観測会が開かれた。撮影された写真は、衝突から数時間以内に、当時普及しつつあったWWW上で公開された。

シューメーカー・レヴィ第9彗星の衝突痕
木星に残ったシューメーカー・レヴィ第9彗星の衝突痕

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