
金星の赤道傾斜角は177度。金星は自転軸が完全に倒立しているため、他の惑星と逆方向に自転している。地球など金星以外の惑星では太陽が東から昇り西に沈むが、金星では西から昇って東に沈む。金星の自転がなぜ逆回転をしているのかはわかっていないが、おそらく大きな星との衝突の結果と考えられている。逆算すると金星の赤道傾斜角は3度ぐらいしか傾いておらず、自転軸が倒立しているとは言え、軌道面に対してほぼ垂直になっていることになる。このため地球などに見られるような、気象現象の季節変化はほとんどないと推測されている。
金星の自転速度は極めて遅く、地球の自転周期が1日であるのに対し、金星の自転周期は地球時間で243日かけて一回転していることになる。