「帰って来たヨッパライ」は、ザ・フォーク・クルセダーズのデビューシングルであり、同グループの代表曲。1967年12月25日に東芝音楽工業の洋楽レーベル・キャピトルレコードからシングル盤が発売され、ラジオ関西で放送されると、早回しのテープと奇想天外な歌詞で反響を呼んだ。「アングラ・フォーク」のブームを生み出した曲である。オリコンチャート史上初のミリオン・シングルで日本のコミックソングの代表的な作品。
飲酒運転で事故死した「オラ(自分)」が天国へ登るが、その天国でも酒と女に浮かれ「神様」から「お仕置き」を受ける顛末をテープの高速回転による甲高い声と伴奏で語る歌である。語り手の「オラ」は、巻頭いきなり「自分は死んでしまった」という内容のフレーズを繰り返し、田舎言葉でみずからの行状を語る。
途中で2度挿入される「神様」の説教は通常速度で録音され、早回しの伴奏にオーバーダビングしてある。「神様」の説教は北山修によるスローな関西弁で、バックに流れる天国と地獄とギャップがある。メロディ自体はシンプルなリフを繰り返すもので、民謡「草津節」の有名な歌い出し「草津良いとこ一度はおいで」をもじった歌詞も詠み込まれる。