ディエゴガルシア島は、インド洋に浮かぶイギリスの属領でチャゴス諸島中の一環礁である。イギリス政府によって、島全体がアメリカ合衆国に貸与されており、同国の海軍基地がある。インド洋にあるアメリカ軍最大の拠点であり、湾岸戦争やアフガニスタン攻撃、イラク戦争の際に、B-52戦略爆撃機、B-2ステルス爆撃機などがここより出撃した。アメリカの軍事戦略上の要衝である。
1966年にイギリスはアメリカ合衆国との間に同島を50年間貸与する旨の協定を結び、同時にイギリス政府は巧妙な方法で同島および他の2つの島から島民の追い出しを図り、1973年頃に、最終的に残った者たちをモーリシャスへ強制移住させた。移住を余儀なくされた島民が、イギリス政府を相手に同島への帰還と補償等を求めて訴訟を起こし、2004年現在も係争中である。