芸能界から“引退状態”にある桜田淳子(55)が2013年11月26日、東京・銀座博品館劇場でデビュー40周年記念ファンイベントを開催した。ファンの前でステージに立つのは1993年3月の映画「お引越し」の舞台あいさつ以来、20年8カ月ぶり。一夜限りの復活だが、アイドル時代を思わせる笑みをふりまきファン380人を熱狂させた。
淳子がステージに帰ってきた。「おかえりなさい!」の大歓声と温かい拍手が響き渡る会場に、かつてのトップアイドルは現れた。オレンジのスカートにグレーのシャツを合わせたキュートな衣装。そしてアイドル時代を彷彿させる髪形。懐かしい容姿にファンは感激の涙で「淳子コール」を送り、桜田も瞳を潤ませた。歌唱後に「皆さま、お久しぶりです。桜田淳子でございます」とあいさつ。続けて5月に営まれたサンミュージックの代表取締役会長だった相澤秀禎さん(享年83)の通夜に参列したことを振り返った。16年半ぶりの公の場。会場の混乱に配慮し、参列を迷っていたという。だが、夫から「お世話になった人のお葬式に行かないなんて人間失格だ」の叱責で決意。会場を去る際、ファンからの「淳子ちゃん、待っているよ!」の声に笑って会釈した。ステージに立ち続けた濃密な2時間。ファンも、桜田も忘れられない一夜となった。