キース・スウェット(Keith Sweat、1961年7月22日 -)は、米国ニューヨーク州出身のR&B歌手、作曲家、音楽プロデューサー。独特の声質と個性的な歌唱で、R&B界で独自の位置を確保し、デビューから20年を過ぎた今も根強い支持を集めている。
1975年、Jamilahと言うセミプロバンドのリードシンガーとして音楽活動を開始。バンドはニューヨーク・ニュージャージー・コネチカットの三州を股にかけて活動していた。その後ソロに転向、クラブシンガー、スタジオエンジニアなどを務めながらデモテープ製作を行っていた。プロとしてのメジャーデビュー以前は、音楽活動と並行して、ニューヨーク・マーカンタイル取引所で、先物取引業者として働いていた。
1986年、ニューヨークのマイナーレーベルから発表したシングル"My Mind Is Made Up"が小ヒット。ロバート・ギリアムに対するプロデュースなども行う。これらの活動を契機にプロモーターであるヴィンセント・デイヴィスと接触、彼の主催するプロダクション・Vintertainmentと契約する。
1987年11月25日、デビューアルバムをエレクトラより発表。これが大ヒットとなり、一躍メジャーアーティストとなる。以後、2011年までに27枚のシングルと、15枚のアルバム(ライブ、ベスト、企画盤を含む)を発表している。これらの内、6枚のシングルがアメリカビルボードR&Bチャートで1位を獲得し、アルバム6枚がプラチナアルバムとなっている。発表したアルバムは全世界で合計2,500万枚以上を売り上げている。
1987年のデビューアルバム"Make It Last Forever"及びヒットシングル"I Want Her"での当時としては非常に斬新なサウンドプロダクションにより、後にニュー・ジャック・スウィングと呼ばれるスタイルの先駆者として、よく名が挙げられる。このことから、ダンス/クラブ系シンガーと見なされることもあるが、実際にはミディアム/スローの曲の方が多く、本人も自らについてバラード・シンガーであると発言している。